御釜・御竈(読み)おかま

精選版 日本国語大辞典 「御釜・御竈」の意味・読み・例文・類語

お‐かま【御釜・御竈】

〘名〙 (「お」は接頭語)
[一] (御釜)
① 「かま(釜)」の丁寧語。
狂歌・置みやげ(1734)「神変をもって世になる御釜ぞと唐土までも嘸な聞へん」
② 蒸気機関車の異称
※無明長夜(1970)〈吉田知子〉一「軽便がお釜(蒸気機関車)を交換するのを見物しに行ったり」
③ 下女の異称。〔俚言集覧(1797頃)〕
④ 尻(しり)の異称。とくに男の尻をいう。
※新板当世むりもんだふ(1830‐44)「禿頭をやくゎんとはいかに、尻をおかまといふがごとし」
⑤ (④から転じて) 男色。鶏姦。またはその相手の男性。
※雑俳・末摘花(1776‐1801)四「お釜のばくばくを後家は買ひに来る」
⑥ 妻。〔本朝俚諺(1715)〕
[二] (御竈)
① 「かまど(竈)」の丁寧語。
※虎明本狂言・栗焼(室町末‐近世初)「やらずはわるからふ、ただおかまのまへへもってまいってやかふ」
火山の噴火口。また、そこに水をたたえた所。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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