御大切(読み)ゴタイセツ

デジタル大辞泉 「御大切」の意味・読み・例文・類語

ご‐たいせつ【御大切】

貴人に危険や災難が迫っていること。貴人が重態であること。
「御病中の後室様…お風めしては、却って―でござります」〈伎・阿国御前化粧鏡
キリシタン文学で、愛。
「―の深く甚だしきほどを」〈どちりなきりしたん・六〉

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精選版 日本国語大辞典 「御大切」の意味・読み・例文・類語

ご‐たいせつ【御大切】

〘名〙 (「ご」は接頭語)
① 大切な事や物を敬っていう語。
② 貴人の重病をいう。
江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉一「先帝陛下御大切(ゴタイセツ)の砌国民が二重橋外の炎砂に跪坐して御平癒を祈った忠誠は」
近代になってから「愛」という語で表わすようになった心の動きをキリシタン文学でいう。
※コンテムツスムンヂ(捨世録)(1596)一「Deus ノ gotaixetto(ゴタイセツト) ソノ ゴカウリョク ナクンバ」

お‐たいせつ【御大切】

〘形動〙 (「お」は接頭語) =おだいじ(御大事)

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