後宮・后宮(読み)こうきゅう

精選版 日本国語大辞典 「後宮・后宮」の意味・読み・例文・類語

こう‐きゅう【後宮・后宮】

〘名〙 (天子の住む殿舎の後方にある宮殿の意)
皇后や妃などが住む、宮中奥向きの宮殿。平安京内裏では、天皇の住む仁寿殿(じじゅうでん)の後方にあった承香(じょうきょう)・常寧(じょうねい)・貞観(じょうがん)麗景(れいけい)・宣耀(せんよう)・弘徽(こき)・登花(とうか)の七殿と、昭陽(しょうよう)淑景(しげい)・飛香(ひぎょう)・凝花(ぎょうか)・襲芳(しほう)の五舎の総称。奥御殿。
※三代格‐六・弘仁四年(813)一二月九日「後宮御火炬二人、御井守二人、宜月粮者」
② 皇后以下の後宮に住む婦人。妃、夫人、嬪(ひん)中宮、女御、更衣御息所など。
※令義解(718)雑令「凡給後宮及親王炭
※読本・雨月物語(1776)白峰「天が下の事を後宮(コウキウ)にかたらひ給ふは父帝の罪なりし」 〔史記‐平原君伝〕
③ 貴人の夫人。また、その座所。
※勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章「或云。説此経時。在乎後宮」 〔戦国策‐楚策・威王

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