建中寺(読み)けんちゅうじ

精選版 日本国語大辞典 「建中寺」の意味・読み・例文・類語

けんちゅう‐じ【建中寺】

名古屋市東区筒井町にある浄土宗の寺。山号は徳興山。慶安四年(一六五一)尾張藩主徳川光友が創建。以後尾張徳川家菩提寺となる。

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日本歴史地名大系 「建中寺」の解説

建中寺
けんちゆうじ

[現在地名]東区筒井町一丁目

徳興山と号し、浄土宗。本尊阿弥陀如来。慶安四年(一六五一)徳川光友が父義直を弔うため、下総国結城ゆうき(現茨城県)の弘経寺住職成誉廓呑を招いて創立し、以後、尾州家の菩提所となった。江戸時代には城下の東辺に位置し、境内およそ四万八千坪。周囲に石垣と溝をめぐらす厳重な構えで、寺領は五〇〇石、壮大な山門本堂・経蔵・鐘楼などのほか義直夫妻はじめ歴代藩主らの霊廟が造営され、ほかに門前地子およそ七千石を有する城下随一の寺院であった。天明五年(一七八五)大火に総門・山門および霊屋の一つを除いてほとんど炎上、同七年再興されたが、昭和二〇年(一九四五)空襲により総門・山門・経蔵・鐘楼などのほかは焼失し、現在の本堂や庫裏は第二次世界大戦後の建立である(編年大略、府志、府城志、尾府名古屋図)

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デジタル大辞泉プラス 「建中寺」の解説

建中寺

愛知県名古屋市にある寺院。浄土宗。1651年創建。山号は徳興山、本尊は阿弥陀如来。尾張徳川家の菩提寺。

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世界大百科事典(旧版)内の建中寺の言及

【名古屋[市]】より

… 〈名古屋〉は広義には愛知郡名古屋村を中心とした広井,小林,山口,枇杷島に及ぶ広大な地域を指すが,〈城下〉はこれより狭く東西,南北それぞれ約5km,北が広い逆三角形をなす。城郭や評定所,寺社奉行所,国奉行所が並ぶ官庁街片端筋を北に,中央を町地が占め,町地の東・南・西方を白壁町,御中間町などの武家屋敷町が囲み,その間に藩主の菩提寺建中寺,名古屋総鎮守若宮八幡社といった寺社が点在する。町地は町中(まちじゆう),寺社門前,町続(まちつづき)より成る。…

※「建中寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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