延島村(読み)のぶしまむら

日本歴史地名大系 「延島村」の解説

延島村
のぶしまむら

[現在地名]小山市延島

鬼怒川西岸にあり、村のほぼ中央を川が南流し、並行して日光東街道が通る。東は延島新田、南は上福良かみふくら村・高橋たかはし村。延徳四年(一四九二)一一月八日の多賀谷朝泰寄進状(安穏寺文書)に「下条之延嶋郷之内堀内弐千疋分」とみえ、結城氏の重臣多賀谷朝泰によって養父氏家の霊供物として安穏あんのん(現茨城県結城市)に寄進された。また弘治二年(一五五六)二月二日、当郷のうち二〇貫文の土地が上河原かみがわらの野銭一五貫文とともに多賀谷政広に宛行われている(「結城政勝充行状」多賀谷文書)。南接する高橋郷内にある高椅たかはし神社とも関係が深い。天正一三年(一五八五)五月七日の結城晴朝と推定される某朱印状(高椅神社文書)では、当郷をはじめ近隣の七郷に対し高椅神社造営のための勧進が許可され、年未詳九月二七日付の結城晴朝と推定される某黒印状(同文書)でも、当郷をはじめ近隣の三郷に対し同様のことが定められている。

慶安元年(一六四八)の徳川家光朱印状(県立文書館蔵)では「下野国結城郡延島村」とあり、結城郡に属していたようである。慶安郷帳では都賀つが郡として記され、田方三〇五石余・畑方八三六石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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