庶母(読み)しょぼ

精選版 日本国語大辞典 「庶母」の意味・読み・例文・類語

しょ‐ぼ【庶母】

〘名〙 正妻ではない母。父の妾である母。諸母
正倉院文書‐養老五年(721)下総国葛餝郡大嶋郷戸籍「庶母刑部兄売、年伍拾漆歳、丁女」 〔儀礼喪服

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世界大百科事典(旧版)内の庶母の言及

【親族名称】より

…宗族は秩序の体系を持っており,人々はその中で一定の地位を占め,そのことから身分関係や国家の法との関係を規制され,各人は親族名称,すなわち〈名〉に応じた行動規準を持たねばならない。全体は図4を参考に供するとして,たとえば〈はは〉についてみると,生みの母を〈親母〉,めかけの子は父の正妻を呼んで〈嫡母〉,前妻の子は後妻を呼んで〈継母〉,めかけの子がその生みの母を失い,他のめかけが養育するとそのめかけを〈慈母〉,養子は養い親の妻を〈養母〉,離婚された親母を〈出母〉,寡婦たる親母で他人に嫁いだものを〈嫁母〉,父のめかけで子あるものを他の子は〈庶母〉,父のめかけで己に乳を与えたものを〈乳母〉という。親母を除いてこれらを〈八母〉というが,それぞれに礼制上,服喪の期間などが細かく段階的に定められていることはもちろん,律の上でも一定の扱いがある。…

※「庶母」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」