広略（読み）コウリャク

デジタル大辞泉

こう‐りゃく〔クワウ‐〕【広略】

延言えんげんと略言りゃくげん。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

こう‐りゃく クヮウ‥【広略】

〘名〙

① 仏語。広と略。内容を詳細に述べることと簡略に述べること。

※教行信証（1224）四「諸仏菩薩有_二二種法身_一。一者法性法身、二者方便法身。〈略〉此二法身、異而不_レ可_レ分、一而不_レ可_レ同。是故広略相入、統以_二法名_一」

※伊沢蘭軒（1916‐17）〈森鴎外〉二二三「錦橋書上と直温先祖書の錦橋の条とは、広略(クヮウリャク)大に相異なってゐる」

② 延言(えんげん)と略言(りゃくげん)。

※無名抄（1211頃）「さなみ、さざなみ、ささらなみといふ事あり。これは皆小さき波の名なり。ことばの広略なれば、時に随ひて用ゐるべし」

出典　精選版 日本国語大辞典