広岡古墳群(読み)ひろおかこふんぐん

日本歴史地名大系 「広岡古墳群」の解説

広岡古墳群
ひろおかこふんぐん

[現在地名]鳥取市広岡・船木

鳥取市南部にあたる広岡・船木ふなき集落背後の比較的緩やかな丘陵地にある古墳群。昭和六〇年(一九八五)からの調査で古墳時代前期後半から後期まで継続して築造された九二基の古墳が確認されている。前期から中期に築造された古墳は、標高五〇―一〇〇メートルの丘陵頂部や尾根上にまとまって築造されており、いずれも一辺(径)一〇―一六メートルの小規模な方墳・円墳で、主として箱形木棺・箱形石棺を埋葬主体とする。概して副葬品は少ないが、少数の古墳からは内行花文鏡・珠文鏡などの小型製鏡や玉類、鉄製工具類が出土している。また、これらの古墳の埋葬主体からは、山陰地方に分布の中心を置く土師器転用枕が検出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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