希土類・コバルト磁石(読み)きどるいこばるとじしゃく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「希土類・コバルト磁石」の意味・わかりやすい解説

希土類・コバルト磁石
きどるいこばるとじしゃく

希土類元素のセリウムCe、サマリウムSmとコバルトCoとの化合物(CeCo5、SmCo5、Sm2Co17)の磁気的性質を利用してつくられる永久磁石。1968年、アメリカのストルナットStrnatとホッファーHofferのイットリウム・コバルト化合物YCo5磁石特性の研究に端を発し、多くの研究によって、現在もっとも強力な磁石となった。サマリウム・コバルト磁石の性能はKS鋼に比べ約30倍の強さを示す。腕時計をはじめ各種電子機器に利用され、機器の小型化、性能向上に寄与している。

[本間基文]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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