川崎(町)(福岡県)(読み)かわさき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「川崎(町)(福岡県)」の意味・わかりやすい解説

川崎(町)(福岡県)
かわさき

福岡県中央部、田川郡にある町。1938年(昭和13)町制施行。東部は古第三紀層の丘陵地、西部は戸谷(とや)ヶ岳(702メートル)をはじめ古生層、花崗(かこう)岩からなる山地が展開、中央部を中元寺(ちゅうがんじ)川の河谷低地が南北に伸び、JR日田彦山(ひたひこさん)線が通じる。JR上山田(かみやまだ)線は1988年に廃止となった。また北部を国道322号が走る。明治末期以降、古河大峰(ふるかわおおみね)、三井田川などの炭鉱を有する炭鉱町として発達したが、昭和30年代後半すべて閉山され、産炭地振興事業として、縫製、機械工業などの企業誘致が進められた。西部の真崎(まさき)は野菜産地として知られ、南部の安真木(あまぎ)は木材の生産も盛んであるが、北部では沈下陥没などによる鉱害が目だつ。県指定天然記念物の菩提樹(ぼだいじゅ)の茂る光蓮(こうれん)寺、国指定名勝の藤江氏魚楽園(ふじえしぎょらくえん)(庭園)などがあり、正八幡(しょうはちまん)神社の杖楽(つえがく)は県指定重要無形民俗文化財。面積36.14平方キロメートル、人口1万5176(2020)。

[石黒正紀]

『『郷土読本 われわれの川崎』(1969・川崎町)』『『川崎町史』全2巻(2001・川崎町)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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