20世紀日本人名事典 「島木 健作」の解説
島木 健作
シマキ ケンサク
昭和期の小説家,農民運動家
- 生年
- 明治36(1903)年9月7日
- 没年
- 昭和20(1945)年8月17日
- 出生地
- 北海道札幌市
- 本名
- 朝倉 菊雄(アサクラ キクオ)
- 学歴〔年〕
- 東北帝大法学部選科〔大正15年〕中退
- 主な受賞名〔年〕
- 「万朝報」懸賞小説(第1571回)〔大正9年〕「章三の叔父」,中央公論原稿募集(第2回)〔昭和9年〕「盲目」,文学界賞(第9回)〔昭和11年〕「終章」,透谷文学賞(第2回)〔昭和13年〕「生活の探求」
- 経歴
- 高等小学校中退後、様々な仕事をしながら苦学し、大正14年東北帝大に入学。東北学連に加入し、その中心人物としてオルグ活動をする。15年日本農民組合香川県連合会書記となって農民運動に挺身し、昭和2年日本共産党に入党。この頃から胸を病む。3年逮捕され、公判闘争中に転向し、7年仮釈放されるが、肺の病に苦しむ。9年獄中体験を書いた「癩」「盲目」を発表し、第1創作集「獄」を刊行。以後作家として活躍し、11年「文学界」同人となり「終章」で文学界賞を受賞。12年長編「再建」「生活の探求」を刊行。その他の代表作として「黎明」「黒猫」「赤蛙」などがあり、「島木健作全集」(全15巻)が刊行されている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報