島之坊宿(読み)しまのぼうしゆく

日本歴史地名大系 「島之坊宿」の解説

島之坊宿
しまのぼうしゆく

[現在地名]八王子日吉町ひよしちよう

八王子横山十五はちおうじよこやまじゆうご宿のうちで、横山・八日市ようかいち両宿の加宿。久保くぼ宿の西にあり、甲州道中追分上恩方かみおんがた村方面に分岐した道が通る。西端を流れるあさ川が横川よこかわ村との境。地名は宿内に住していた修験者俊盛が文禄四年(一五九五)に島之坊を起立したことに由来するという。島之坊には俊盛が天正一八年(一五九〇)小田原攻めで陣の貝役を勤め、慶長五年(一六〇〇)関ヶ原の戦に行軍した功績で除地が給されていた。近世初頭浅川には洪水を防ぐ石見土手が代官頭大久保長安により築かれた。宿内に文禄四年に島之坊の俊盛が八王子明神を勧請して由井領の惣鎮守とした日吉山王八王子明神社(現日吉八王子神社)や大覚院と号していた八大坊などがあった(以上「風土記稿」)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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