峨山韶碩(がさんじょうせき)(読み)がさんじょうせき

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

峨山韶碩(がさんじょうせき)
がさんじょうせき
(1275―1366)

鎌倉・室町時代の曹洞(そうとう)宗の僧。号は峨山。能登(のと)国羽咋(はくい)郡瓜生田(うりゅうだ)(石川県河北郡津幡(つばた)町)の出身。11歳で出家し、16歳のとき比叡山(ひえいざん)に登り天台の宗要を学んだ。1299年(正安1)加賀(かが)(石川県)大乗寺の瑩山紹瑾(けいざんじょうきん)の弟子となり、1306年(徳治1)に大悟、その後、各地を修行遍歴し、1321年(元亨1)瑩山のもとに戻り、寺務を補佐した。1324年(正中1)総持寺2世となり、1340年(興国1・暦応3)能登永光寺(ようこうじ)に住した。弟子に太源宗真(たいげんそうしん)(?―1370)、通幻寂霊(つうげんじゃくれい)、無端祖環(むたんそかん)(?―1387)、大徹宗令(だいてつそうれい)(1333―1408)、実峰良秀(じっぽうりょうしゅう)(1318―1405)の五哲をはじめ、二十五哲とよばれる多くの逸材を輩出し、曹洞宗の地方発展を促した。貞治(じょうじ)5年91歳で寂。著書に『山雲海月(さんうんかいげつ)』『自得暉録抄(じとくきろくしょう)』などがある。諡号(しごう)は大現宗猷(だいげんそうゆう)国師。

[石川力山 2017年6月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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