岩隠(読み)いわがくる

精選版 日本国語大辞典 「岩隠」の意味・読み・例文・類語

いわ‐がく・る いは‥【岩隠】

〘自ラ四〙
① 岩の間に隠れる。岩かげに隠れる。
万葉(8C後)六・九五一「見渡せば近きものから石隠(いはがくり)かがよふ珠を取らずは止まじ」
② (石城(いわき)に隠れる意) (貴人が)おなくなりになる。おかくれになる。もと死者が墳墓に埋葬されたことからこのように表現した。
※万葉(8C後)二・一九九「神さぶと 磐隠(いはがくり)ます やすみしし 吾が大王の」
[補注]「万葉‐九五一」の例は「いそがくり」と訓む説が多い。

いわ‐がくれ いは‥【岩隠】

〘名〙 岩によって隠れること。また、その場所。岩かげ。
源氏(1001‐14頃)若紫「いはがくれの苔の上に並(な)み居て、かはらけまゐる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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