岩泉(読み)いわいずみ

改訂新版 世界大百科事典 「岩泉」の意味・わかりやすい解説

岩泉[町] (いわいずみ)

岩手県東部,下閉伊(しもへい)郡の町。人口1万0804(2010)。北上高地の中東部に位置し,北は久慈市,西は盛岡市に接し,東は太平洋に臨む。広大な町域は標高1200m前後の山々に占められ,地形はきわめて険しく平地に乏しい。北部の安家(あつか)地区から南に走る石灰岩層は首邑の岩泉地区に延びて鍾乳洞群を形成する。とくに日本三大鍾乳洞の一つに数えられる竜泉洞や日本最大の規模を誇る安家洞(天)は有名である。主産業は農林漁業であるが出稼者が多い。海岸陸中海岸国立公園中部の鍾乳洞群は早坂県立自然公園に含まれる。鍾乳洞に生息する5種のコウモリは天然記念物となっている。JR岩泉線が通じる。
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