岩峅寺(読み)いわくらじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「岩峅寺」の意味・わかりやすい解説

岩峅寺
いわくらじ

富山県南東部,常願寺川谷口にある地区立山町に属する。立山の神を祭る雄山 (おやま) 神社の前立社壇がある。常願寺川上流の芦峅 (あしくら) 寺とともに立山信仰の中心地として栄えた。現在は稲作農業を主としている。

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世界大百科事典(旧版)内の岩峅寺の言及

【立山】より

…こうした立山地獄の流布には,噴煙絶えぬ荒涼とした景観はもとより,修験,聖(ひじり),比丘尼(びくに)など立山に依拠した宗教者の活動に負うところが大きい。なかでも立山から流れる常願寺川流域の岩峅寺(いわくらじ)(立山外宮)と芦峅寺(立山中宮)とがその拠点となってきた。近世には岩峅寺が20余坊,芦峅寺が姥(うば)堂,閻魔(えんま)堂を中心として30余坊の宗教集落を形成し,主として前者は出開帳,後者は勧進という形態をとって信仰の流布につとめてきた。…

【立山[町]】より

…富山地方鉄道が通じる中心集落の五百石(ごひやつこく)は松本開開拓地の中心として開けた市場町で,第2次大戦前から製紙や繊維などの工場が進出し,1960年代中ごろには非鉄金属の工場が立地した。常願寺川沿いにある芦峅寺(あしくらじ),岩峅寺は,立山信仰登山の根拠地で,現在も山小屋経営者,山岳ガイドなどが多い。丘陵部では越中瀬戸焼の瓦製造が行われる。…

※「岩峅寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」