山代庄(読み)やましろのしよう

日本歴史地名大系 「山代庄」の解説

山代庄
やましろのしよう

玖珂郡北部、にしき川の上流域一帯の地をいう。「和名抄」にはみえないが、古く山代郷とよばれたらしく、玖珂郡茶湯原さとうばら(現美和町)から出土の鉄札銘(防長探古録)

<資料は省略されています>

とある。金石文としては例をみないもので若干の疑問もあるが、康平六年(一〇六三)という古い年号を有し注目される。

荘園としていつ頃立荘されたか不明であるが、「兵範記」保元二年(一一五七)三月二五日条に「周防国壱処、山代庄」とあり、山城国田原たわら庄以下二八ヵ所の荘園とともに、この時後白河法皇の後院領に加えられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報