尾瀬神社(読み)おのせじんじや

日本歴史地名大系 「尾瀬神社」の解説

尾瀬神社
おのせじんじや

[現在地名]仲南町七箇 尾の瀬

尾瀬山(五七七メートル)頂上から、東へ約五〇メートル下った所にある。祭神は水波能売命・高神・闇神・埴山比売命・火産霊命・久久能智命・金山比古命の七柱。平安末に開基されたと伝える密教系寺院尾背おのせ寺の鎮守神。天正七年(一五七九)長宗我部軍の兵火によって焼失、慶長年間(一五九六―一六一五)尾瀬山頂上に石殿を建立して再建、尾背蔵王権現と称したという。元禄年間(一六八八―一七〇四)に現在地に遷宮、明治初年の神仏分離で尾瀬神社と改称した。水の神を祀る当社は、天明年間(一七八一―八九)から雨乞の神として知られ、明治になって神職朝倉米三の斡旋によって尾瀬講が各地に結成された。信仰範囲は西讃一円から徳島県三好みよし郡にも及び、木版刷の神社絵図や掛軸も発行された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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