小巨倉庄(読み)こおおくらのしよう

日本歴史地名大系 「小巨倉庄」の解説

小巨倉庄
こおおくらのしよう

巨倉庄とともに、江戸時代の小倉おぐら村付近に成立したと思われる摂関家領荘園。

藤原頼長の日記「台記」久安四年(一一四八)五月一八日条に「禅閤、入宇治之時、予依仰入桂川、依日没帰宅、宿草津乍乗舟、禅閤、宿小巨倉津乍乗舟」とあり、また同六年八月三日条・同三〇日条にも、小巨倉津より乗船し鳥羽とば(現京都市伏見区)の津に至った記事がみえ、宇治川の重要な船津の一として、平安末期、小巨倉津が存在していた。摂関家領小巨倉が確認しうるのは、保元元年(一一五六)七月付藤原忠通書状案(天理図書館所蔵文書)に「泉殿小巨倉内」とみえるのが早い。また同状案に「巨倉山城国」と並んで「小倉山城国」とみえるのも、あるいは当荘をさすものかもしれないが、確証はない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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