小壁漁場(読み)こかべぎよじよう

日本歴史地名大系 「小壁漁場」の解説

小壁漁場
こかべぎよじよう

越喜来おきらいの北部、吉浜よしはま湾の南角を占める小壁崎の西方にある漁場。天保五年(一八三四)小友おとも(現陸前高田市)の四兵衛により発見されたという(弘化三年「循海日牋」)。安政六年(一八五九)から明治九年(一八七六)までは越喜来村と吉浜村がそれぞれ五年交替で経営に当たり、明治一九年越喜来村崎浜さきはまの刈谷譲右衛門が漁業権を得た。同三五年漁業法の施行により漁業権は越喜来村漁業組合の所有となるが、以後も刈谷氏が経営を請けている。大正初期和歌山県の業者に経営が移り、縄製の網から麻製の大敷網を使用したため漁獲高が急速に増加した。漁業組合が個人または漁業法人に漁業権を貸与する方法は昭和二六年(一九五一)まで続けられ、翌二七年から組合による経営となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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