小場村(読み)おばむら

日本歴史地名大系 「小場村」の解説

小場村
おばむら

[現在地名]大宮町小場

南と西を那珂川が流れ、北は引田ひきた村。瓜連うりづら(現瓜連町)より小野おの村に向かう道が村内を通り、部垂へたれ村より大山おおやま(現東茨城郡桂村)に至る那珂川の渡河地点にあたる。

水府志料」には「此村古へは菩提高野福山と一村なりしが、後分れて四となりしと云伝へり」とみえる。「新編常陸国誌」に「鹿島社久寿二年神領目録ニ、那珂東ノ内ニヲバ五斗ト見エ」とある。文和四年(一三五五)二月一一日の佐竹義篤譲状(秋田県立図書館蔵)によると「同郡(那珂東郡)小場県」が嫡子義香(義宣)に譲られ、また康安二年(一三六二)正月七日の同氏譲状によると「那珂東小庭村」が大炊助義躬(小場氏)分とされ、小庭とも記された。

小場村
こばむら

[現在地名]伊万里市波多津町はたつちよう木場こば

現伊万里市の最北端、玄武岩台地からなる上場うわば台地の南端を占める。慶長絵図に「古場」とあり、正保絵図に「木場村」とある。文化年中記録によれば「木場村」として「畝数二十五町八段七畝十八歩半」とある。

コバ」地名は現伊万里市内で五七を数えるが、大字名では現波多津町木場だけである。焼畑を意味する。波多津町の中には、稗木場・木場山・フウズキ木場・上ノ木場・東木場・棒ノ木場などの小字名がある。

木場から流下する行合野ゆきあいの川の浸食谷は水田となり、十九石・大坪おおつぼ・三十六石などの小字名がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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