専修寺(栃木県)(読み)せんじゅじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「専修寺(栃木県)」の意味・わかりやすい解説

専修寺(栃木県)
せんじゅじ

栃木県真岡(もおか)市高田(たかだ)にある真宗高田派の寺。高田山と号し、古くは同派の本山であったが、現在は下野本寺(しもつけほんじ)とよばれている。伝説によれば親鸞(しんらん)が霊告によって創建したものとするが、おそらく弟子真仏の造営にかかり、開山を師に託して師の帰洛(きらく)後は自らが2世となったものと推測される。第3世顕智(けんち)、第4世専空のときにも教勢は大いにあがり、京都における本願寺が未整備であった初期真宗教団の総本山たるの観があった。しかし宗門拡張のために伊勢(いせ)国(三重県)に入った第10世真慧(しんえ)が、1465年(寛正6)寺基を現津市一身田(いっしんでん)町に移してからは、当寺は本寺として兼帯されることになった。本尊は創建以来の一光三尊阿弥陀(あみだ)仏。

[森 章司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android