寿都港(読み)すつつこう

日本歴史地名大系 「寿都港」の解説

寿都港
すつつこう

寿都湾の西岸にある港湾大磯おおいそ町・岩崎いわさき町などの一帯近世より船入澗として知られ、海に臨んでイワサキ、ヘンサイトマリ、ロクシャウマなどがあった(山川地理取調図)。「東海参譚」に「スツヽ渡船」とあり、「観国録」にはベンザイドマリ、「弁財泊ノ岬」とあり、弁財船を寄せる湊であった。明治二年(一八六九)寿都港での運上取扱が開拓使の管轄となる(「開拓使日誌」同年九月条、「事業略記」)。同二年寿都に海官所が置かれ(「事業報告」第一編)、同三年一二月海関所と改めた(事業報告布令類聚)。同四年の「春日紀行」に寿都港とあり、深さ一二、三尋、艦舶五〇、商船四、五百を係留できるという(同年五月二六日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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