対泉院(読み)たいせんいん

日本歴史地名大系 「対泉院」の解説

対泉院
たいせんいん

[現在地名]八戸市新井田 寺の上

新井田にいだの中ほどに位置する。貴福山と号し、曹洞宗本尊釈迦牟尼仏。雑書の承応三年(一六五四)三月七日条に「八戸対泉院ニ御加増弐十石、新井田ニ被下、本知共ニ七十石也」とある。慶安御支配帳(岩手県史)では寺領五〇石を付されている。新田氏の菩提寺と伝え、新田家系略(大館村誌)によれば正平二二年(一三六七)甲斐国倉見山の所領に建立されたものを元亀元年(一五七〇)に当地に移したという。天文二年(一五三三)の建立ともされる(「御領内寺院来由全」八戸市立図書館蔵)。寛永四年(一六二七)根城南部氏の遠野とおの(現岩手県遠野市)転封とともに同地へ移転し、廃寺となったが、同年盛岡藩二代藩主南部利直が新領五〇石を寄付し、遠野大慈だいじ寺七世の用室によって開山された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android