寺地町寺町(読み)てらじちようてらまち

日本歴史地名大系 「寺地町寺町」の解説

寺地町寺町
てらじちようてらまち

[現在地名]堺市寺地てらじひがし四丁

南樽屋みなみたるや町の東にある寺院街区(→寺町。元禄二年(一六八九)堺大絵図には光照こうしよう寺・長徳ちようとく寺・本成ほんじよう寺・源光げんこう寺・三宝さんぽう院・旭蓮社ぎよくれんじや(大阿弥陀経寺)の六寺がみえ、旭蓮社が町の半分以上を占める。うち光照寺・三宝院は現在ない。光照寺は天台宗で由緒不詳。万延元年(一八六〇)一度焼失。長徳寺は浄土宗で崇興山と号し、天文二〇年(一五五一)岌興天阿の開基本成寺の北、旭蓮社の北西にあったが、万延元年に西隣光照寺の出火類焼、明治二年(一八六九)南中之みなみなかのてら町に移転(堺市史)。三宝院は真言宗で当町南西隅にあった。境内の荒神こうじん堂に祀った石造荒神は、摂津清澄せいちよう(現兵庫県宝塚市)から勧請したもので、兵火の後に池中より掘出して三村みむら(開口神社)に安置していたが、三村社の頭役を勤める豪商の池永・三宅両氏の斡旋堺南さかいみなみ庄の大工仲間に恩借され、文明一六年(一四八四)堺南庄樽屋町に勧請して荒神堂を大工仲間の寄合所にしたと伝える(堺鑑)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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