寸切(読み)ずんぎり

精選版 日本国語大辞典 「寸切」の意味・読み・例文・類語

ずん‐ぎり【寸切】

〘名〙
① (「ずん」は「ずん(髄)」で、「寸切」と書くのはあて字という。一説に「すぐきり(直切)」から変化した語とも) まっすぐに断ち切ること。まっすぐ横に切ること。輪切り。筒(つつ)切り。ずんどぎり
※俳諧・崑山集(1651)一一「実のらずばすんきりにせよ棗の木」
② (「づんぎり」とも表記した) 頭部をまっすぐに切った形をした茶入れのこと。また花器にもいう。
※松屋会記‐久政茶会記・天文五年(1536)正月六日「炉につり物 たぢにすんきり」
筒形をした茶わん。
宗長手記(1522‐27)上「神の代よりもすぎのすんぎり」
大木をなかばから切って、茶室の庭などに植えて、飾りとするもの。ずんどぎり。
洒落本・文選臥坐(1790)東北の雲談「風雅と洒落をないまぜの縄に結ふたる建仁寺垣物好すん切の植込こころのすっかりを見せ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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