富突(読み)とみつき

精選版 日本国語大辞典 「富突」の意味・読み・例文・類語

とみ‐つき【富突】

〘名〙 (当たりくじを、錐(きり)で突いて決めるところからいう) =とみくじ(富籤)
※俳諧・類船集(1676)遍「弁才天〈略〉婦人女子を守り福徳をあたへ給ふとて富(トミ)つきと云事正月七日に」

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「富突」の解説

富突
とみつき

富籤(とみくじ)

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世界大百科事典(旧版)内の富突の言及

【賭博】より

…江戸時代の各藩の博奕取締りに必ず三笠付が含まれているので,全国に広まったことは確実である。 人口の集中した都市型賭博の典型的なものに富くじ(富突(とみつき))がある。富くじは主催者が大量の札を販売して金を得,その中より当り札(くじ)をつくり,購買者は当り札で高い倍率の金を受け取るしくみとなっている。…

【富くじ(富籤)】より

…フランスでは1933年に国営富くじが開設され,またソ連でも第2次大戦中は富くじで軍事費の一部をまかなうなど,資金調達の手段としての役割は変わらず,現在も各国の事情に応じて,スポーツやギャンブルと組み合わされたくじ,特定の文化事業のためのくじ,あるいは手に入りにくい住宅,自動車などを賞品として夢を売るくじなどが人気を保っている。【増川 宏一】
[日本]
 富くじの起源は室町時代に求められるが,江戸時代に入って盛んとなり,富突(とみつき)または突富と称し,江戸,京都,大坂の三都では社寺の再建や修理などに際して富くじ興行が見られた。摂津箕面の弁才天,大坂の太融寺,京都御室の仁和寺の富くじ興行は有名であり,江戸では谷中の感応寺,目黒の滝泉寺,湯島の天神を江戸の三富(さんとみ)と称した。…

※「富突」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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