ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「富本豊前掾(4世)」の意味・わかりやすい解説
富本豊前掾(4世)
とみもとぶぜんのじょう[よんせい]
[没]1889
富本節の家元。3世富本豊前掾の実子。初名豊紫太夫。嘉永5 (1852) 年4世豊前太夫,明治3 (70) 年豊前掾となった。3世の頃から新興の清元節に押されて衰退の一途をたどっていた富本節の再興をはかったが,不成功に終った。実子に5世豊前太夫を名のらせたが,1880年夭折したので再び6世として家元の座についた。6世の死後しばらく家元が絶えたが,骨董屋の息子榎木清久が 98年豊志太夫,1909年7世豊前太夫を継いだ。このほかに 09年富本都路 (女性) が新派家元として1世富本豊前を,その養女が2世豊前を名のった。
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