宿直物(読み)トノイモノ

デジタル大辞泉 「宿直物」の意味・読み・例文・類語

とのい‐もの〔とのゐ‐〕【宿直物】

官人宿直をするときの衣服夜具の類。

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精選版 日本国語大辞典 「宿直物」の意味・読み・例文・類語

とのい‐もの とのゐ‥【宿直物】

〘名〙
宮中などに宿直する時用いる夜具や衣類
※後撰(951‐953頃)雑一・一一一三・詞書雅正がとのひ物をとりたがへて」
② 夜具・夜衣をいう。
落窪(10C後)一「さてはとのゐものに、人のかうものする、便なきはえいだし侍らじ」
[補注]古辞書では多く「とのえもの」とある。

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世界大百科事典(旧版)内の宿直物の言及

【寝具】より

…この形に似ているため名付けられたものである。またこれは宿直物(とのいのもの)ともよばれた。しかしこうした掛具を使わず,昼間着ていた衣服を掛けて寝ることも多かった。…

※「宿直物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」