安行村(読み)あんぎようむら

日本歴史地名大系 「安行村」の解説

安行村
あんぎようむら

[現在地名]川口市安行・安行吉岡あんぎようよしおか

藤八とうはち新田の南西に位置し、台地低地が入組む。南は領家りようけ村。西側を赤山あかやま街道と越ヶ谷へ通じる道が東西に通る(郡村誌)。村名は開発領主とされる中田安斎入道安行に由来するという(風土記稿)。安行は天文二年(一五三三)に没している(金剛寺過去帳)。「寒松稿」の元和五年(一六一九)七月二〇日条に「武陵安行之住居中田安斎、往載慶長庚戌之春、請戒名与別号」とあり、寒松は椿叟の号を与えている。この安斎は開発人安行の後裔かとも思われる。天正一七年(一五八九)太田氏房は比木(比企)藤四郎に「下足立安行之内慈林之村十七貫文」の地を安堵しており(一一月二六日「太田氏房印判状写」武州文書)慈林じりん村も当時は安行に属していた。領家村を挟んで南西方に吉岡と称する飛地があり、安行の子吉岡将監が住し、その姓に由来するという(風土記稿)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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