安四面銅鉱(読み)あんしめんどうこう(英語表記)tetrahedrite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「安四面銅鉱」の意味・わかりやすい解説

安四面銅鉱
あんしめんどうこう
tetrahedrite

四面銅鉱系鉱物の一つ。砒(ひ)四面銅鉱のアンチモン置換体。少量成分のAg(銀)がCu(銅)より多くなったものを銀安四面銅鉱(あるいはフライベルグ鉱freibergite)という。比較的低温生成の熱水鉱床、同じく接触交代鉱床スカルン型鉱床)、黒鉱鉱床、含銅硫化鉄鉱床、地熱帯中に産する。形態は正四面体を基調とし、ときに貫入双晶(2個体が互いに入り込んだ形状を示す双晶)をなす。命名は化学成分と形態にちなむ。

加藤 昭]

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