宅間為成(読み)たくまためなり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「宅間為成」の意味・わかりやすい解説

宅間為成
たくまためなり

生没年未詳。平安時代画家。1053年(天喜1)の供養になる平等院鳳凰堂(ほうおうどう)の扉絵を、1日のうちに描いたと『古今著聞集(ここんちょもんじゅう)』には記されている。また同書によれば、絵師良親(よしちか)の描いた『坤元録屏風(こんげんろくのびょうぶ)』を写したともあり、これらの記録から11世紀なかばを中心として活躍した画家であると考えられる。宅間為遠(ためとお)の父とも伝えられるが明らかではない。なお、宅間姓はのちに付されたものである。

[加藤悦子]

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