好子（読み）いいこ

精選版 日本国語大辞典

いい【好】 子(こ)

① 気立てのよい子供。また、行儀がよく大人の言うことをよく聞く子供。子供をほめていう語。

※雑俳・柳多留‐三一（1805）「いい子だいって遊びなと娘出来」

② 善良な人。また、自分だけが人によく思われるよう、うまく立ち回る人。→いい子になる。

※雑俳・柳多留‐二六（1796）「いい子の振をしてかかア弐分にする」

③ きげんのよい表情、とりすました表情の子。多く「いい子をする」の形で、用いられる。いい顔。

※ヰタ・セクスアリス（1909）〈森鴎外〉「子供に好(イ)い子をお為(し)といふと、変な顔をする」

④ (「こ」は、若い女性を親しんでいう語) よい娘。

※思出の記（1900‐01）〈徳富蘆花〉三「鈴江君は好娘(イイコ)であったが」

出典　精選版 日本国語大辞典