奥床(読み)オクドコ

デジタル大辞泉 「奥床」の意味・読み・例文・類語

おく‐どこ【奥床】

家の奥にある寝床。⇔外床
「―に母はねたり外床とどこに父は寝ねたり」〈・三三一二〉

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精選版 日本国語大辞典 「奥床」の意味・読み・例文・類語

おく‐ゆかし・い【奥床】

〘形口〙 おくゆかし 〘形シク〙 (「ゆかし」は「行かし」で、心がひかれる意)
① その奥にあるものに心がひかれる。その先が見たい。その先を聞きたい。その先を知りたい。
源氏(1001‐14頃)橋姫「あはれに、おぼつかなく思しわたることの筋を聞ゆれば、いとおくゆかしけれど」
② 深い心づかいが見えて、なんとなく慕わしい。深い思慮があるように見える。上品で深みがあり、心ひかれる。
※源氏(1001‐14頃)末摘花「ざれくつがへる今やうのよしばみよりは、こよなうおくゆかしうとおぼさるるに」
おくゆかし‐げ
〘形動〙
おくゆかし‐さ
〘名〙
おくゆかし‐み
〘名〙

おく‐とこ【奥床】

〘名〙 家の奥まった所にある寝所。⇔外床(とどこ)
万葉(8C後)一三・三三一二「奥床(おくとこ)に 母は寝たり 外床に 父は寝たり」

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