太郎太夫村(読み)たろうだゆうむら

日本歴史地名大系 「太郎太夫村」の解説

太郎太夫村
たろうだゆうむら

[現在地名]小野市市場町いちばちよう二葉町ふたばちよう

しま村の南、加古川左岸に位置する。集落は東部の丘陵地帯に源を発する山田やまだ川が加古川に合流する付近の低地に形成され、上市場・下市場・野入のいり寺脇てらわきの四垣内からなる。慶長国絵図に村名がみえる。領主の変遷は寛永九年(一六三二)までは門前もんぜん村と同じと推定され、同一三年幕府領と小野藩領との相給地となる(正保郷帳など)。幕府領分は安永六年(一七七七)大坂城代・常陸笠間藩牧野氏領となるが、天明四年(一七八四)上知され(「牧野貞長村寄目録」笠間稲荷神社蔵など)、以後幕府領と小野藩領の相給のまま幕末に至る。正保郷帳では田方五〇一石余・畑方一三三石余、小野藩領分の高は三二四石余であった。寛保三年(一七四三)の村明細帳(近藤家文書)によると、幕府領分の高三一六石余、家数八〇(水呑八・高持七一・寺一)、人数四〇六で、寺脇・上市場・下市場の三垣内が幕府領、野入垣内が小野藩領であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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