大椎城跡(読み)おおじじようあと

日本歴史地名大系 「大椎城跡」の解説

大椎城跡
おおじじようあと

[現在地名]緑区大椎町

村田むらた川上流部の東から西に張出す舌状台地全体に占地する。台地は標高約八〇メートルで、東西方向に四ヵ所の郭に区画される。城域は東西三八〇メートル・南北二〇〇メートルほどの中規模な城郭である。最も西側の台地先端部の郭が主郭で、同所の小字西要せいようは西要害の転訛であろう。郭の縁辺部には所々土塁が残され、また東辺には内枡形の虎口が認められる。中央部の二ヵ所の郭はいずれも東側(外側)に折り歪をもつ土塁と堀切があり、同じ規格で造られたことが明瞭である。東端の郭は東要とうようとよばれ、台地くびれ部に小規模な堀を入れているが、郭内は自然地形を多分に残していることから、いざという時は捨郭とされたであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android