大導師(読み)だいどうし

精選版 日本国語大辞典 「大導師」の意味・読み・例文・類語

だい‐どうし ‥ダウシ【大導師】

〘名〙
法会主僧上位。導師の上位の僧。大度師。
※醍醐寺雑事記‐一〇・治承五年(1181)「座主御朝拝式 先大導師参儲御堂、堂達所司行事」
② 世の衆生教化する導師としてもっともすぐれた人。特に、仏をいう。
正法眼蔵(1231‐53)行持下「これ人天の大依怙なるなり、人天の大導師なるなり」 〔六十華厳経‐四〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の大導師の言及

【悔過作法】より

…悔過作法の中心は,呪願師(しゆがんし)の唱える〈呪願〉,悔過導師(時導師(じどうし)ともいう)の先導で一同がつとめる〈称名(しようみよう)悔過〉〈宝号唱礼〉〈真言念誦(ねんじゆ)〉〈大懺悔(おおいさんげ)〉(宗派によりいずれも異称がある)などで,これに〈供養文(くようもん)〉《(ばい)》《散花(さんげ)》〈回向(えこう)〉その他が配されて,首尾一貫した法要となっている。呪願師の役は,法要全体の統括者である大導師(だいどうし)が兼ねる例が多く,悔過導師は若い僧が時ごとに交代してつとめる例が多い。悔過作法に引き続いてつとめる例の多い法要に,大導師作法,呪師作法があり,悔過作法の中に取り込まれるものに〈牛王加持(ごおうかじ)〉がある。…

【大師】より

…大師範または大導師の意。釈迦,あるいはその教えを尊んで大師と称するが,中国において学徳すぐれ帝王の師となるべき高僧の敬称として用いられ,やがてもっぱら死後に贈られる諡号(しごう)となった。…

【導師】より

…たとえていえば指揮者と独奏者を兼ねた立場である。導師には法要全体を統括する役割の導師と,法要の特定の部分のみの主役を勤める導師があり,前者を大導師,後者を時(じ)導師などと呼ぶ。時導師は1日に数回行われる法要のおのおのの時(じ)の導師という意味である。…

※「大導師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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