多治比保(読み)たじいほ

日本歴史地名大系 「多治比保」の解説

多治比保
たじいほ

和名抄」記載の丹比たちひ郷の地で、嘉禎三年(一二三七)一一月五日付摂政家御教書(厳島文書御判物帖)に「内蔵寮申当国多治比保造厳島社役人夫事」とある。また建武三年(一三三六)一一月二六日付で京都本圀ほんこく寺に宛てた足利尊氏寄進状(本圀寺文書)に「多治保」とあるのが多治比保のことと考えられ、この時本圀寺に寄進されている。また文和元年(一三五二)一二月二七日付の武田氏信預ケ状(熊谷家文書)には、熊谷直氏に対し「安芸国多治比保内柏村弥六、同弥七入道、同弥八入道等跡地地頭職、并東原事、依合戦之忠、所預置也」とあり、安芸国守護武田氏より熊谷氏に対し多治比保地頭職が預けられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android