夕顔町(読み)ゆうがおちよう

日本歴史地名大系 「夕顔町」の解説

夕顔町
ゆうがおちよう

下京区堺町通高辻下ル

南北に通る堺町さかいまち通を挟む両側町。

平安京の条坊では左京五条四坊二保五町の地。当町は古来、「源氏物語」の中で薄幸の女性として描かれる夕顔の住んだ所とされていたらしく、貞享二年(一六八五)刊「京羽二重」などもその由を記す。夕顔の宿は「源氏物語」夕顔の巻によれば、光源氏の乳母の「五条なる家」の近くということになっている。

寛永一四年(一六三七)洛中絵図に「かしや町通ゆふがを町」とあるが、寛永一八年以前平安城町並図などの木版図系統の絵図や寛文五年(一六六五)刊「京雀」では「すしや町」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android