壮瞥(町)(読み)そうべつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「壮瞥(町)」の意味・わかりやすい解説

壮瞥(町)
そうべつ

北海道南西部、胆振(いぶり)総合振興局管内の町。1962年(昭和37)町制施行。JR室蘭(むろらん)本線からは離れているが、国道453号が通じ、伊達(だて)市からバスの便がある。洞爺(とうや)湖東岸の農村地帯であるが、町域に有珠山(うすざん)、昭和新山(特別天然記念物)があり、壮瞥温泉、蟠渓温泉(ばんけいおんせん)、弁景温泉など多くの温泉に恵まれ、また洞爺湖からオロフレ峠を経て登別(のぼりべつ)温泉へ通じる地方道の中継基地にあたり、一帯は支笏(しこつ)洞爺国立公園に指定されている。開拓は1879年(明治12)岩手県人が長流(おさる)川河谷に入植したのに始まり、米、サトウダイコン飼料作物作付けが行われてきたが、現在はトマト、キュウリなどの促成野菜、リンゴ、スイミツトウブドウなどの果樹栽培、花卉(かき)、観賞用鉢植えの園芸農業に特色がある。昭和新山、有珠山の噴火により農業はたびたび被害を受けている。面積205.01平方キロメートル(一部境界未定)、人口2743(2020)。

[奈良部理]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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