基礎物理学研究所(読み)きそぶつりがくけんきゅうじょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「基礎物理学研究所」の意味・わかりやすい解説

基礎物理学研究所
きそぶつりがくけんきゅうじょ

略称 RIFP (Research Institute for Fundamental Physics) 。湯川秀樹のノーベル賞受賞 (1949) を記念して,日本で初めて全国の関連分野の研究者の共同利用研究所として,1953年に京都大学に設置された。 1990年には広島大学理論物理研究所を吸収合併した。素粒子論,高エネルギー物理,原子核物理,宇宙物理,物性論などの理論の研究を行なっている。しばしば研究会を開催するほか,国内・国外からの研究者の訪問も数多く,研究交流の重要な場となっている。新しい発展の芽をもった境界領域育成には特に力を入れている。 53年国際理論物理学会議,65年素粒子国際会議を開催した。また隔年 (当初は毎年) に,国際学術会議『湯川国際セミナー』を開催している。初代所長は湯川秀樹である。

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世界大百科事典(旧版)内の基礎物理学研究所の言及

【京都大学】より

…49年に新制大学に改編され,旧制第三高等学校と付属医学専門部を併合し,また教育学部を新設した。前記の研究所のほか基礎物理学研究所(1953創設),数理解析研究所(1963),霊長類研究所(1967)など,多数の付置研究所をもつ。なかでも戦前〈国家ニ須要ナル東亜ニ関スル人文科学ノ綜合研究〉を目的に設置された人文科学研究所も,戦後は日本部,東方部,西洋部のもとに多くの研究班を組織してヨーロッパ思想史や日本文化史,中国史などのすぐれた共同研究の成果を生み出した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」