国府津村(読み)こうづむら

日本歴史地名大系 「国府津村」の解説

国府津村
こうづむら

[現在地名]小田原市国府津・国府津一―五丁目・小八幡こやわた三―四丁目・酒匂さかわ七丁目

南に相模湾を望み、西端に森戸もりど川が南流し、河口近くで酒匂堰が合流、東は前川まえがわ村、北は田島たじま村に接する。海沿いを東海道、北を曾我そが道、西北府中ふなか(富士道)が通る。弘安元年(一二七八)一〇月二二日の日蓮書状(県史二)に「こふつ」、文和二年(一三五三)八月二五日の空静書状(県史三)に「こうつ」、「鎌倉大草紙」に「国府津」、弘治三年(一五五七)一一月一五日の北条家朱印状写(県史三)に「国苻津」とあり、天正一八年(一五九〇)四月日の豊臣秀吉禁制(県史三)には「西郡国津」と記されている。

「延喜式」(兵部省)の諸国駅伝馬条にみえる「小総」は当地の西の地点と考えられる。中世には宿が置かれている。天文二四年(一五五五)五月二八日の北条家朱印状(県史三)によれば、多数の番匠が居住、八幡宮および天神宮(現菅原神社)修造、地青寺(現宝金剛寺)蓮台れんだい寺の建立を前例どおり行うよう命ぜられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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