団乱旋(読み)トラデン

デジタル大辞泉 「団乱旋」の意味・読み・例文・類語

とらでん【団乱旋】

雅楽唐楽壱越いちこつ調で新楽大曲。唐の則天武后作とも、大戸真縄おおとのまなわ作ともいう。四人または六人で舞ったが、現在は楽・舞とも廃絶后帝こうだい団乱旋。団蘭伝。とらんでん。

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改訂新版 世界大百科事典 「団乱旋」の意味・わかりやすい解説

団乱旋 (とらでん)

雅楽の管絃曲名。唐楽にふくまれ壱越(いちこつ)調。かつては舞もあったが,現在は絶えた。団蘭伝,団乱伝とも書き,后帝(こうだい)団乱旋ともいう。舞は4人あるいは6人で舞う大曲で,唐楽の四大曲の一つに数えられ,《春鶯囀(しゆんのうでん)》と同位にあった。番舞(つがいまい)は《古鳥蘇(ことりそ)》。左方襲(かさね)(常)装束に甲(かぶと)をかぶって舞ったという。その由来には諸説あり,唐の則天武后の作,玄宗皇帝后の作ともいう。また,唐から伝わって絶えたものを大戸真縄(おおとのまなわ)が再興したといわれている。
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