朝日日本歴史人物事典 「嘉悦氏房」の解説
嘉悦氏房
生年:天保4.1(1833)
幕末から明治期にかけて活躍した民権系の政治家。肥後国(熊本県)上益城郡生まれ。横井小楠門下四天王のひとり。幕末,上京し,西郷隆盛をはじめ諸藩の志士と交わる。明治2(1869)年5月民部省監督大佑。9月胆沢県(岩手県)大参事。6年白川県(熊本県)権参事。その後,県令安岡良亮と対立し野に下り,緑川製糸所や広取黌を設立し,地域の産業,教育に力を尽くす。このころの門下生に内田康哉や林田亀太郎などがいる。13年県会議長。15年山田武甫らと九州改進党を設立。26年衆院議員。のちに憲政党東北支部長。<参考文献>武藤厳男編『肥後先哲偉蹟』
(佐々博雄)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報