唐めく(読み)カラメク

デジタル大辞泉 「唐めく」の意味・読み・例文・類語

から‐め・く【唐めく】

[動カ五(四)]
唐風である。また、唐風に見える。
「―・いた趣味を小供のうちからっていました」〈漱石こゝろ
普通と違っていて異国風に見える。
「住まひたるさま、言はむ方なく―・いたり」〈須磨

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「唐めく」の意味・読み・例文・類語

から‐め・く【唐めく】

〘自カ四〙 (「めく」は接尾語)
① 唐の様式に従っている。からぶ。
源氏(1001‐14頃)桐壺「大液芙蓉、未央柳もげにかよひたりしかたちを、からめいたるよそひは、うるはしうこそありけめ」
② 唐風に見える。和風とは違った異国情緒感じられたり、日本人ばなれがしてすぐれた感じのするものなどについていう。
※枕(10C終)四〇「姿なけれど、椶櫚(すろ)の木、からめきて、わるき家の物とは見えず」
※匠材集(1597)一「からめく船 龍頭鷁首(げきしゅ)の事也」

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