和字村(読み)わじむら

日本歴史地名大系 「和字村」の解説

和字村
わじむら

[現在地名]防府市大字和字

佐波さば川の左岸(東岸)、山添いに集落の点在する村で、対岸奈美なみ、南は真尾まなお、東と北は久兼ひさかねの各村に接する。佐波川にある中島の中原なかはらも村域に含まれる。萩藩領で三田尻宰判に属する。

「地下上申」寛延二年(一七四九)上申分の真尾村由緒書に、「右此所往古は神田村と申候由、就中神田六兵衛と申仁此所を領地し給ひ、夫已来相続猶々神田と申来候、然所に其後西明寺御巡国之砌、此所御通路被為遊候折節、此里之ものえ和文字を書見せ給ふ故、老若是を見初しより神田を改、和字村と名付ケ申之由 於于今は和地とも書違之通申伝へ候」とあり、北条時頼と結び付けた伝説を伝えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報