吾井郷村(読み)あいのごうむら

日本歴史地名大系 「吾井郷村」の解説

吾井郷村
あいのごうむら

[現在地名]須崎市吾井郷

桑田山そうだやま村の東、さくら川の流域に開けた村。桜川に沿って北の佐川さかわ(現高岡郡佐川町)への往還が通る。

康和二年(一一〇〇)二月二七日、京都下鴨神社の荘園として津野つの庄が立券されたが、それを伝える東洋文庫蔵「兼仲卿記」紙背の官宣旨案に「改立高岡郡吾井郷津野村、号津野庄、所為(社)領也」とあり、吾井郷に津野の地名があり、この地を中心に津野庄が立荘されたことがわかる。のちに津野氏の所領となり、天正一五年(一五八七)の津野吾井郷地検帳によると地積は七五町六反余、ヤシキ八三筆で、岩永いわなが安元やすもとなど六〇の名が記され、これらの名のうち岩永・安元乙丸おとまる国末くにすえ貞包さだかの助光すけみつ宗順そうじゆん常貞つねさだ時包とつかの宗包むねかの正弘まさひろ末清すえきよ為貞ためさだなどが地名として現存

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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