吹付・吹着(読み)ふきつける

精選版 日本国語大辞典 「吹付・吹着」の意味・読み・例文・類語

ふき‐つ・ける【吹付・吹着】

[1] 〘他カ下一〙 ふきつ・く 〘他カ下二〙
① 吹いて火を燃えつかせる。たきつける。
※出観集(1170‐75頃)冬「埋火に松葉かきつめ吹つけてあかしぞかぬる冬の山里
② 吹いて物を付着させる。また、物を吹き寄せる。
※宇治拾遺(1221頃)七「風のふきつくるやうに徳つきて」
③ 勢いよく吹き当てる。吹いて激しくものにあてる。
方丈記(1212)「ひたすらに焔ほを地にふきつけたり」
④ さかんに吹聴する。考えなどを相手に吹きいれる。そそのかす。たきつける。
評判記難波鉦(1680)一「とのたちへふき付てはやらし」
[2] 〘自カ下一〙 ふきつ・く 〘自カ下二〙 風が吹いて激しくあたる。
浮世草子・魂胆色遊懐男(1712)一「吹(フキ)つける野風全盛も、此大臣の御威光あまねく」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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