精選版 日本国語大辞典 「全盛」の意味・読み・例文・類語
ぜん‐せい【全盛】
〘名〙
① この上なく盛んなこと。栄華をきわめること。
※建武式目(1336)前文「先逐二武家全盛之跡一、尤可レ被レ施二善政一哉」
※浮世草子・好色万金丹(1694)五「仏の御国喜見城の全盛(ゼンセイ)も爰には勝らじ」 〔五代史‐郭崇韜伝〕
② 遊女などに他をしのぐほど客が多くついてはやること。遊女の売れっ子。人気のある俳優にもいう。
※評判記・難野郎古たたみ(1666頃)吉田玉之丞「いせのようたにて、きょねん中々ぜんせい」
※浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)二「我が身はいにしへ陸奥(みちのく)とて全盛(ゼンセイ)をやりし太夫職」
③ (━する) はぶりのよいこと。豪奢。また、そのようにふるまうこと。みせびらかし。
※仮名草子・浮世物語(1665頃)一「かの島原の御ぜんせい、昔になるやそなたぞと」
④ 傲慢な態度。
※洒落本・其あんか(1786)其いほり「をかばしょのきゃくはいやだとのぜんせい」
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