吸角法(読み)きゅうかくほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「吸角法」の意味・わかりやすい解説

吸角法
きゅうかくほう

コップ状のガラス器具にゴム球をつけたもの (吸い玉) を利用して行う放血,瀉血法。普通,少量のアルコール類を浸した綿をコップの中で燃やし,開口部を皮膚に密着させ,真空状態にして皮膚を吸圧して充血を引起す方法をとる。世界各地,ことにヨーロッパでは 17~18世紀頃は主要な医療法の1つであった。事前に皮膚を乱切しておいて血や膿を吸取る観血法と,局所刺激だけに期待する非観血法があり,後者民間療法として伝えられている。日本でも浜田式吸圧療法,真空浄血療法などの民間療法がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android